Retirement Gift

退職祝いの選び方|関係性×予算で迷わない早わかりガイド

退職祝いの選び方

退職祝いは「誰に贈るか」と「いくらで贈るか」の2軸が決まれば、候補はかなり絞れます。関係性ごとに外しにくい方向性が違い、予算帯ごとに選べるブランドの幅が変わるからです。

本記事では、関係性×予算の早見マトリクスを冒頭に置き、関係性別の選び方・予算別の考え方・のし/メッセージ/タブーといったマナー・よくある失敗・FAQまでを一気通貫でまとめます。

あなたに合う退職祝いの選び方

退職祝いの選び方は、関係性と予算の組み合わせで方向性がほぼ決まります。同じ「上司」でも男性と女性で外しにくいジャンルが違い、同じ「5,000円」でも上司に贈るのか後輩に贈るのかで選ぶ品が変わるからです。下表は、関係性×3つの予算帯で15セルに分けた代表的な候補です。

各セルは「この場面での代表的な候補」として並べています。順位ではありません。

5,000円帯は個人で気軽に贈る帯、10,000円帯は個人贈呈の中心帯、30,000円+帯は有志合算や特別な節目向けの帯です。同じ関係性でも帯が変わると選べるブランドのグレードが大きく変わるため、まず予算帯を決めてからセルに当てるのが効率的です。

退職祝いの基本

退職祝いは、定年・転職・寿退社のいずれでも「これからの生活で使えるもの」「節目の記念になるもの」が中心になります1。何を贈るかは関係性と相手の生活で決まり、いつ渡すかは最終出社日かその前後が一般的です2。誰が贈るかは、個人で渡す場合と部署の有志でまとめて渡す場合の2パターンに大別されます。

個人で渡すときの相場は5,000〜15,000円が目安で、直属の上司や深い関係の場合は10,000〜20,000円に上がります1。有志で集める場合は1人あたり1,000〜3,000円を集め、合算して10,000〜30,000円帯のギフトを選ぶ形が多くなります7。関係性ごとの金額目安は 退職祝いの相場 に詳しくまとめています。

定年退職では「これまでの労をねぎらう記念品」、転職では「次の場面での門出を祝う実用品」、寿退社では「新生活を彩るアイテム」と、退職理由ごとに方向性が分かれます23。のしの表書きも理由で変わるため、後述の「マナーの基本」で確認します。

関係性別の選び方

木製のデスクに置かれた革の名刺入れ、万年筆、布のハンカチ

退職祝いは関係性で「外しにくい方向性」が変わります。上司には敬意を示せる質感、後輩には次の場面で使える実用性が軸になりやすく、男女でジャンルの広がり方も違います。

同僚・同期への贈りもの

同じ景色を見ていた人へ。距離が近いからこそ迷う「金額と気持ちの折り合い」を扱います。

予算別ガイド

退職祝いは予算帯ごとに「選べるブランドと品質の幅」が変わります。同じジャンルでも5,000円と30,000円では選べるラインが大きく異なるため、まず予算帯の考え方を押さえると候補が絞りやすくなります。

5,000円

5,000円は、後輩や同僚に個人で贈るときの中心帯です1。コスメギフト・紅茶ギフト・タオルギフト・ハンカチ+ボールペンのセットなど、ブランドの定番ギフトラインが揃う価格帯になります。ブランドの世界観が伝わる箱・包装込みで届くギフトを選ぶと満足度が上がりやすい傾向があります。

上司に5,000円で贈ると軽く見えるリスクがあるため、上司への個人贈呈では1万円帯以上を検討します1

10,000円

10,000円は、上司への個人贈呈・後輩への少し奮発した贈呈・有志での合算など、汎用性が高い帯です1。名入れの万年筆・革小物・タンブラー、ブランドの上位ギフトラインがこの帯に集中します。Snow Peak・LAMY・ココマイスターなど、名入れ込みで10,000円前後に収まるブランドが豊富で、記念性と実用性を両立できます。

名入れを入れるなら、納期に2週間ほど見ておく前提で逆算します。最終出社日が決まっているケースが多いため、発注は遅くとも3週間前には済ませます。

30,000円+

30,000円以上は、長年世話になった直属の上司・有志で集めた合算予算・寿退社の親しい同僚など、特別な節目向けの帯です17。ペアのティーカップ・上位の万年筆・ブリーフケース・上質なフレグランスギフトなどが選択肢に入ります。

具体的な候補としては、ロイヤル コペンハーゲンのティーカップペア、モンブラン・パーカーの上位万年筆、ポーターのブリーフケース、ジョー マローン ロンドンのコロンセット、リンベルの上位カタログギフトが定番です。商品券や現金は目上に対して失礼とされる場合があるため、品物(または品物+メッセージ)の形で渡すのが基本です4

マナーの基本

桐箱と紅白の組紐、筆ペン

退職祝いは品物選びと同じくらい、のし・渡すタイミング・メッセージ・避けたい品の4点が結果を左右します。それぞれ基本ルールが決まっているため、ここで全体像を押さえます。

のし

退職祝いののしは、紅白蝶結びの水引で、表書きは退職理由で使い分けます3。定年退職や転職には「御礼」「御退職御祝」「おはなむけ」が一般的で、迷ったら関係性に応じて選びます。目上の相手に「御餞別」を使うと失礼になるため、上司には「御礼」「御退職御祝」を選びます3。表書きの下には贈り主の氏名を入れ、有志の場合は「○○部一同」などとまとめます。

渡すタイミング

渡すタイミングは、最終出社日か、その前日までが基本です2。最終日は本人の荷物が多くなるため、前日や送別会の場で渡す形が増えています。送別会がある場合は、会の終盤に代表者からまとめて渡すと収まりが良くなります。郵送の場合はメッセージカードを必ず添えます。

メッセージ

メッセージは「これまでの感謝」「今後への祝福」を短くまとめるのが基本です。「ご苦労さま」は目上から目下に使う表現のため、上司には使いません5。書面では「ありがとうございました」「お世話になりました」のほうが安全です。「頑張ってください」も状況によっては失礼になるため、定年退職の方には「これからのご健康をお祈りします」「お身体を大切に」など、ねぎらいと祝福のバランスを取った表現が向きます。

避けたい品

退職祝いで避けたい品は、「縁を切る」「踏みつける」「老いを連想させる」を想起させるものです46。代表的な4品は以下のとおりです。

  • ハンカチ:漢字で「手巾(てぎれ)」と書き、別れを連想させる4
  • :「く(苦)し(死)」の語呂で縁起が悪いとされる4
  • 靴・靴下:「踏みつける」を連想させ、目上には不向き6
  • 時計:「催促」のメッセージに取られかねないため、目上に贈る品としては避けるのが無難4

茶葉(弔事連想)・現金(目上に対して失礼とされる場合あり7)も避けたい品の代表です。

失敗例・タブー

退職祝い選びでは、よくある失敗パターンがあります。先に把握しておくと回避しやすくなります。

失敗例1:相場を外して軽く/重く見える

上司に5,000円以下のギフトを個人で贈ると軽く見えるケースがあり、逆に後輩に30,000円以上を個人で贈ると相手が受け取りに気を遣います1。関係性に対する相場帯から外れすぎないことが基本です。関係性別の金額目安は 退職祝いの相場 で確認できます。

失敗例2:のしの表書きを間違える

定年退職に「御餞別」を使う、目上の上司に「御餞別」を使う、寿退社なのに「御退職御祝」のみで終わるなど、表書きの選び方を誤るケースがあります3。退職理由と相手との関係性で表書きを選び分けます。

失敗例3:「ご苦労さま」「頑張ってください」をそのまま使う

メッセージで「ご苦労さま」を目上の相手に使うのは避けるべき表現です5。「ありがとうございました」「お世話になりました」に置き換えます。「頑張ってください」も定年退職の相手には合わないため、「お身体を大切に」「これからのご健康をお祈りします」などに切り替えます。

失敗例4:年齢を意識させる品を選ぶ

定年退職の相手に「健康グッズ」「補聴器」「老眼鏡」など、年齢や老いを直接想起させる品を贈るのは避けます。本人が現役感を保ちたい節目で、老いを意識させる品は受け取る側の心理的負担が大きくなります。

失敗例5:相手の趣味と合わない高級品を選ぶ

予算を上げれば好みも吸収できる、という発想で30,000円以上の高級品を選ぶケースで起きやすい失敗です。価格帯が上がるほど好みの精度が問われるため、相手の生活パターンや趣味の習熟度を確認しないまま高額品に踏み込むと、保管に困る品を渡すことになります。趣味が確認できない場合はカタログギフトに切り替えると、相手が自分で選べます。

よくある質問

Q1. 退職祝いはいつ渡すべきですか?

最終出社日か、その前日までが基本です2。送別会がある場合は会の終盤、ない場合は最終日の業務後に渡します。郵送になる場合は最終出社日に届くよう配送日指定を活用し、メッセージカードを必ず添えます。

Q2. 現金とプレゼントはどちらがいいですか?

目上の方には現金は失礼とされる場合があるため、プレゼントが基本です4。後輩や同僚であれば商品券・カタログギフトを使う選択肢もありますが、上司には品物(または品物+メッセージ)の形が無難です。

Q3. 定年退職と転職で選び方は違いますか?

違います。定年退職は「これまでの労をねぎらう記念品」、転職は「次の場面での門出を祝う実用品」が中心です23。のしの表書きも変わり、定年は「御退職御祝」「御礼」、転職は目上であれば「御礼」「おはなむけ」を使います。

Q4. 有志と個人では予算が違いますか?

違います。個人での相場は5,000〜15,000円、有志では1人1,000〜3,000円を集めて合算で10,000〜30,000円帯になることが多くなります17。有志のほうが予算帯を上げやすいため、ペアギフトや上位ラインに手が届きやすくなります。

Q5. 名入れを頼むとき、納期はどのくらい見ておけばいいですか?

ブランドによりますが、2週間ほど見ておくと安全です。最終出社日から逆算して、名入れ込みのスケジュールで発注時期を決めます。

まとめ

木製トレーに置かれた無地の陶器の小皿とドライフラワー

退職祝いの選び方を、最後に重要ポイントだけまとめます。

  • 関係性×予算の2軸で候補を絞ると、最初の選択肢を3〜5個に絞り込める
  • 個人での相場は5,000〜15,000円。直属の上司は10,000〜20,000円帯
  • 男性上司は名入れ実用品、女性上司は食卓・暮らし回り、男性後輩は次の職場で使える実用品、女性後輩はコスメ・暮らし系、親には家族で渡す記念の一品が向きやすい
  • のしは退職理由で表書きを変える。目上に「御餞別」は使わない
  • 「ご苦労さま」「頑張ってください」はメッセージで使わない
  • ハンカチ・履物・櫛・茶葉などは避けたい品の代表
この場面の主人公の物語は 男性上司への退職祝いを描いた短編小説 で公開しています。

著者:編集部
最終確認日:2026-05-17
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参考文献

  1. 三越伊勢丹「昇進・転勤・退職のお祝い」
  2. 三越伊勢丹「定年退職される方への記念品」
  3. リンベル ギフトコンシェルジュ「退職理由別の熨斗書き方」
  4. リンベル ギフトコンシェルジュ「贈り物のタブー」
  5. ジョブメドレー「お疲れ様/ご苦労様の使い分け」
  6. All About「贈り物マナーやNGなもの」
  7. 価格.com「退職・転職祝い」