お歳暮を受け取ったら、お礼状は受け取った日から3日以内を目安に出すのが基本です1。お返しの品は本来必要なく、まず「無事に届きました」「ありがとうございました」を早く伝えることが最優先になります2。到着の一報が遅れると、相手は「届いたのだろうか」と気をもみます。

本記事では、お歳暮を受け取った側が押さえるお礼状の基本マナー、はがきと封書の使い分け、ビジネス・個人・親戚別の文例、お礼を電話やメールで済ませてよいケース、12月の時候の挨拶までをまとめます。読み終えると、相手に合わせたお礼状が迷わず書けるようになります。

忙しい人のための最短ルート

時間がない場合は、次の3ステップで組み立てます。

  1. まず3日以内に出す:完成度より速さを優先する。遅くとも1週間以内には届くようにする21
  2. 相手で形式を選ぶ:取引先や目上には縦書きの封書、親しい間柄ははがきでよい1
  3. 4つの要素で書く:時候の挨拶 → 品を受け取ったお礼 → 相手の健康を気遣う一言 → 結び、の順で並べる3

お返しの品は原則不要です2。まずはお礼状を早く届けることが、受け取った側の最初の務めになります。

お歳暮のお礼状の基本マナー

お礼状で押さえる原則は3つです。出すタイミング、はがきと封書の使い分け、ビジネスと個人での格の違い。この3点を先に決めると、本文の書き出しで迷いません。

届いたら3日以内に出す

お礼状は、お歳暮を受け取った日から3日以内を目安に出します1。事情で遅れる場合も、遅くとも1週間以内には届くようにします2

早さが何より大切です。

丁寧な便箋にきれいな字で、と考えているうちに日が過ぎるより、届いた翌日にはがきで一報を入れるほうが、相手には誠実に映ります。年賀状にお礼を書き添えて済ませるのは、お祝いとお礼が混ざるため避けます1

なお、お歳暮に対してお返しの品を用意する必要は、本来ありません2。お歳暮は日ごろの感謝を示す贈り物で、受け取った側が返礼で応える性質のものではないからです。それでも何か返したい場合の考え方は、この記事の後半で触れます。

はがきと封書を相手で使い分ける

はがきと封書は、相手との関係で選び分けます。

  • 封書(縦書き):取引先・目上の方・改まった相手。ビジネスのお礼状は封書が基本です1
  • はがき:親しい個人・親戚など、日ごろ気軽にやり取りする相手

はがきは手軽で失礼にはあたりませんが、文面が外から見える点に注意します。仕事の内容や第三者に知られたくないことは、はがきに書きません1

書式は縦書きが正式です1。ビジネスや目上の相手には縦書きを選び、親しい個人間なら横書きのカードでも構いません。相手の格に合わせて決めます。

ビジネスと個人で格を変える

同じお礼状でも、ビジネスと個人では言葉の格が変わります。

ビジネスでは「拝啓」「敬具」などの頭語・結語を使い、会社を代表する立場で書きます1。時候の挨拶も「師走の候」のように改まった形を選びます。

個人では、頭語・結語を省いても構いません。親しい相手には、かしこまりすぎず、日ごろの言葉に近い丁寧さで感謝を伝えるほうが自然です1。相手が誰かで、格を一段上げるか下げるかを決めます。

相手別のお礼状文例

ここからは、そのまま下敷きにできる文例を相手別に示します。共通する骨組みは、時候の挨拶 → お礼 → 気遣い → 結び、の4要素です3。この順に沿えば、相手が変わっても崩れません。

個人・親しい相手への文例

親しい個人へは、頭語・結語を省き、感謝と近況を素直に書きます。横書きのはがきやカードでも構いません。

メッセージ文例
拝啓

師走を迎え あわただしい毎日となりました このたびは心のこもったお歳暮をお送りいただき ありがとうございました 家族みんなで 毎日おいしくいただいております 寒さが本格的になってまいりました どうぞお体を大切に よい年をお迎えください

上の例は頭語を「拝啓」で始めていますが、ごく親しい相手なら「お歳暮をありがとう」から書き出しても失礼にはなりません。相手との距離で調整します。

ビジネス(取引先)への文例

取引先へは、縦書きの封書で、頭語・結語をそろえた改まった形にします。会社としてのお付き合いへの感謝を先に述べ、次に品へのお礼を続けます。

メッセージ文例
拝啓

師走の候 貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます 平素は格別のお引き立てを賜り 厚く御礼申し上げます さてこのたびは ご丁寧なお歳暮の品を頂戴し 誠にありがとうございました 過分なお心遣いに 深く感謝申し上げます 時節柄 何かとご多忙のことと存じます どうぞご自愛のうえ よき年をお迎えくださいませ まずは略儀ながら書中をもちて御礼申し上げます 敬具

「略儀ながら書中をもちて」は、本来なら直接伺ってお礼を述べるべきところを手紙で失礼します、という定型の結びです。ビジネスのお礼状では、この一文で締めると収まります。

親戚への文例

親戚へは、丁寧さと親しみの中間で書きます。毎年いただく間柄なら、変わらぬ心遣いへの感謝を一言添えると温度が伝わります。

メッセージ文例
拝啓

年の瀬を迎え ご一同さまお変わりなくお過ごしでしょうか このたびはご丁寧にお歳暮をお贈りいただき ありがとうございました 毎年お心にかけていただき 恐縮するばかりです おかげさまで 私どもも変わりなく暮らしております 寒さ厳しき折 どうぞお体を大切にお過ごしください 来年もどうぞよろしくお願い申し上げます

親戚間では、堅い頭語より「年の瀬を迎え」のような季節の言葉から入るほうが、あたたかく届きます。相手の家族構成が分かる間柄なら、「ご一同さま」を具体的な呼びかけに変えても構いません。

お礼を電話で済ませてよいケース

お礼状が基本ですが、電話やメールでのお礼が向く場面もあります。

友人や親しい間柄など、日ごろ気軽に連絡を取り合う相手なら、電話やメールでのお礼で構いません2。むしろ、届いたその日に電話で「ありがとう」と伝えるほうが、間柄によっては自然です。

ただし、取引先や目上の方には、電話やメールだけで済ませません。急ぎ電話で一報を入れた場合も、後日あらためて書面のお礼状を送るのが丁寧な形です2。電話は「早さ」を、お礼状は「改まった感謝」を担うと考えると、使い分けに迷いません。

判断の目安を整理します。

相手お礼の形
友人・親しい間柄電話・メールで可2
親戚はがきのお礼状(電話を先に入れてもよい)
目上の個人封書または縦書きのお礼状
取引先・ビジネス縦書きの封書。電話を入れた場合も書面を後送2

12月の時候の挨拶の書き方

お礼状の書き出しは、時候の挨拶から始めます。12月は「師走」にちなむ言葉が中心で、贈る時期に合わせて選びます1

改まったお礼状で使う漢語調の挨拶には、次のものがあります。

  • 師走の候(しわすのこう):12月を通して使える定番
  • 大雪の候(たいせつのこう):12月7日ごろから
  • 寒気の候(かんきのこう):寒さが増す時期に
  • 冬至の候(とうじのこう):12月22日ごろから
  • 歳末の候(さいまつのこう)/年末の候:12月下旬・年の瀬に

漢語調はビジネスや目上の相手に向きます。「師走の候 貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」のように続けます1

親しい個人へは、やわらかい口語調のほうが馴染みます。「年の瀬もいよいよ押し迫ってまいりました」「寒さが本格的になってまいりましたね」のように、季節の実感を自分の言葉で書くと温度が出ます。相手がビジネスか個人かで、漢語調と口語調を切り替えます。

よくある質問

お歳暮にお返しは必要ですか

本来は不要です2。お歳暮は日ごろの感謝を示す贈り物で、受け取った側が返礼で応える性質のものではありません。まずはお礼状で感謝を伝えれば、礼を欠くことにはなりません。

それでもお返しをしたい場合、いつ贈りますか

同額程度の品を、年明けに「お年賀」として1月7日(松の内)までに贈ります2。松の内を過ぎたら、2月上旬ごろまでに「寒中見舞い」として贈る形にします2。表書きの時期を守ると、お返しであることが自然に伝わります。

お礼状はメールでもよいですか

親しい間柄ならメールでも構いません2。ただし取引先や目上の方には、メールだけで済ませず、書面のお礼状を送るのが丁寧です。急ぎメールで一報を入れ、後日あらためて手紙を出す形が収まります。

妻が夫の代わりにお礼状を書いてもよいですか

差し支えありません。ただし、女性が使う結語「かしこ」は、夫の代筆として書く場合には向きません1。代筆では「拝啓・敬具」でそろえ、夫の名前の下に妻の名を小さく添える「内」の形で書くと整います。

お礼状が遅れてしまったらどうしますか

遅れても出さないより出すほうがよいものです。書き出しで「お礼が遅くなり申し訳ございません」と一言詫びてから、感謝を伝えます。次の年からは、届いた翌日にはがきで一報を入れる習慣にすると、遅れを防げます1

お礼に添える品・お返しに選ぶなら

お礼状だけで十分ですが、親しい相手へ気持ちとして何か添えたい、あるいはお年賀としてお返しをしたい場合は、相手に気を遣わせない菓子折りが選びやすい品です。

フィナンシェ 12個入(焼き菓子詰め合わせ)
セシボン
フィナンシェ 12個入(焼き菓子詰め合わせ)

個包装のフィナンシェを12個詰め合わせた焼き菓子です。価格は4,000円台で、お年賀のお返しにも、お礼状に添える手土産にも収まる帯です。常温で日持ちし、個包装のため家族の人数や来客に合わせて配れます。焼き菓子は好みが分かれにくく、相手の家族構成が読みにくい場合でも渡しやすい品です。お返しとして贈る場合は、1月7日までなら「お年賀」、それ以降は「寒中御見舞」と表書きします。

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まとめ|関連記事

お歳暮を受け取ったときのお礼状で押さえるポイントを整理します。

  • お返しの品は本来不要。まずお礼状を早く出すことが最優先
  • お礼状は受け取ってから3日以内が目安。遅くとも1週間以内に届ける
  • 取引先・目上には縦書きの封書、親しい相手ははがきで使い分ける
  • 構成は時候の挨拶 → お礼 → 健康を気遣う一言 → 結びの4要素
  • 友人など親しい間柄は電話・メールでも可。ビジネスは書面を後送する

お礼状の形が決まったら、お返しをする場合の時期や品を確認します。

準備中(順次公開)

  • お歳暮の選び方ガイド
  • お歳暮のお返しはいつ・何を贈るか
  • お歳暮の基本マナー(時期・のし・相場)

著者:編集部 最終確認日:2026-07-25 詳細な制作方針はこのサイトについてをご覧ください。

参考文献

Footnotes

  1. 大丸松坂屋オンラインストア「お歳暮のお礼状の書き方は?ビジネスや個人別に書き方と例文を紹介」 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14

  2. 郵便局のネットショップ「お歳暮のお返しはどうすればいいの? お礼状や返礼品のマナーを解説」 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13

  3. 三越伊勢丹「お歳暮のお礼状マナー完全ガイド|例文・書き方・タイミング」 2